プリンターのインクは4色・5色・6色がありますが、「その違いが分からない」という方もいるでしょう。
インクの色数の大きな違いは、印刷物のクオリティや印刷コストです。色数による違いを事前に理解しておくことで、ご自身に合ったプリンターを選べるようになります。
今回は、プリンターインクの4色と6色の違いについて詳しく解説します。インクの選び方についても紹介していますので、プリンターの購入を検討している方はぜひ参考にしてください。
4色インクと6色インクの違い
4色インクと6色インクでは、色の構成やカートリッジのタイプが異なります。印刷物の仕上がりやランニングコストなどにも影響する部分のため、まずはそれぞれの違いを確認しておきましょう。
インクの色
4色インクと6色インクは、構成されるインクの色が違います。
4色インクは、BK(ブラック)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の4色です。この4色をプロセスカラーと呼び、印刷の基本色です。
一方で、6色インクはこのプロセスカラーをベースとして特定の色を追加したり、BKを顔料/染料として追加したりしています。6色インクは、次のようにプリンターメーカーによって色の種類が異なります。
<キヤノンの場合>
顔料BK、染料BK、C、M、Y、GY(グレー)
<エプソンの場合>
BK、C、M、Y、LC(ライトシアン)、LM(ライトマゼンタ)
2023年の3月時点では6色インクタイプのプリンターを販売しているのはキヤノンとエプソンのみとなります。
カートリッジのタイプ
インクカートリッジのタイプには「一体型」と「独立型」があります。
6色インクは独立型インクカートリッジが多く、4色インクはプリンターによって一体型、独立型とカートリッジのタイプが異なります。
たとえば、キヤノンの4色インクプリンター「PIXUS TS3530」は、ブラックだけ独立しており、残りのシアン、マゼンタ、イエローがまとまった一体型カートリッジです。
一方で、エプソンの4色インクプリンター「Colorio EW-052A」は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローが別々となっている独立型カートリッジです。
プリンターのインクカートリッジのタイプについては、「プリンターインクの一体型とは?独立型インクカートリッジとの違いやメリット・デメリットを紹介について」や「プリンターは独立型インクが安い?メリットとデメリットを解説カートリッジのプリンターのメリットについて教えます」で解説しています。
印刷品質
4色インクと比較して、6色インクの方がグラデーションや鮮やかな色を鮮明に表現でき、カラー印刷の品質は高いです。
カラープリンターはインクの色よりも淡い色を表現できませんが、6色インクではLC(ライトシアン)やLM(ライトマゼンタ)を使用することで、微妙な色の変化を再現できるようになっています。
ただし、印刷品質は細かな違いのため、特にこだわりがなければ4色インクでも問題なくカラー印刷が可能です。
4色インクと6色インクの比較表
4色インクと6色インクの違いを、下記の比較表にまとめました。
4色インク | 6色インク | |
インクの色 | BK, C, M, Y | ・顔料BK, 染料BK, C, M, Y, GL ・BK, C, M, Y, LC, LM |
カートリッジのタイプ | 独立型と一体型がある | 独立型が多い |
印刷品質 | 問題なくカラー印刷可能 | グラデーションや鮮やかな色を鮮明に表現 |
BK:ブラック
C:シアン
M:マゼンタ
Y:イエロー
LC:ライトシアン
LM:ライトマゼンタ
メーカーによっては5色インクのプリンターもある
プリンターメーカーによっては、5色インクのプリンターもあります。
たとえば、キヤノンの5色インクプリンターは、顔料ブラック、染料ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの5色構成。
染料ブラック、シアン、マゼンタ、イエローは染料インクのため、鮮明な色の表現が可能です。写真など細かな色を表現したい印刷物にも、高い品質が期待できます。
また、顔料ブラックによって、ビジネス文書のようなモノクロの印刷物もくっきりとした仕上がりになります。
4色インクとは違い、5色インクのプリンターは染料と顔料両方のインクが含まれているため、カラー印刷・モノクロ印刷どちらも高品質で印刷できる点がメリットです。
4色インク・5色インク・と6色インクの印刷コスト
4色インク・5色インク・6色インクの印刷コストを比較してみましょう。
【エプソンのプリンターで比較】
EW-052A(4色独立型) | EP-714A(6色独立型) | |
L判写真インク・用紙合計コスト | 約28.8円 | 約33.0円 |
A4カラー文書・インクコスト | 約14.5円 | 約18.8円 |
【キヤノンのプリンターで比較】
PIXUS TS3530(4色一体型) | PIXUS XK100(5色独立) | PIXUS TS8630(6色独立型) | |
L判写真インク・用紙合計コスト | 約33.4円 | 約9.8円 | 約24.8円 |
A4カラー文書・インクコスト | 約24.5円 | 約3.9円 | 約12.4円 |
基本的に4色インク・5色インクと比較して、6色インクの方が印刷コストは高くなります。
ただし、カートリッジのタイプが「一体型」の4色インクの場合は、6色インクよりも印刷コストがかかります。
一体型では複数の色がひとつのカートリッジにまとまっているため、どれか一色でもインクがなくなった際には、他のインクが残っていたとしてもカートリッジを交換する必要があるからです。
4色インクと6色インクの選び方
4色インクと6色インクを選ぶ際には、プリンターの用途や印刷物に求める品質、印刷コストなどを考慮することが大切です。
本章ではそれぞれのインクが向いている人を紹介しますので、自分にあう色数を確認しておきましょう。
4色インクが向いている人
ビジネス用の資料などを頻繁に印刷していて、印刷物の品質よりも印刷コストを重視したい方には、4色インクのプリンターがおすすめです。
6色インクと比較すると印刷物の仕上がりに若干の違いはありますが、4色インクでも通常のカラー印刷であれば問題なく印刷できます。
ただし、4色インクのカートリッジタイプには「一体型」と「独立型」があり、「一体型」の方が印刷コストは高くなりやすいため注意しましょう。
インクのコストを抑えたい場合には、「純正インク」と比較してリーズナブルな「互換インク」を使用するのも手段のひとつです。
互換インクの専門店ベルカラーでは、さまざまなメーカーに対応した4色インクを取りそろえておりますので、ぜひ一度公式サイトをご覧ください。
6色インクが向いている人
6色インクを搭載しているプリンターは、印刷コストよりも印刷品質を重視する方に向いています。
6色インクは細かなグラデーションや鮮明な色を再現できるため、繊細な色が求められる写真印刷にも最適です。
4色と比べて印刷コストはかかりますが、互換インクを使用することでインク代を抑えられます。
インクの色数によって印刷物の品質とコストは変わる
4色インクと6色インクは、色の構成やカートリッジのタイプに違いがあり、印刷物の品質とコストに影響します。
人によって最適なインクの色数は異なるため、プリンターの用途や印刷する際に重視するポイントを明確にしておきましょう。
本記事を参考に4色と6色の違いを把握しておき、ご自身に合ったプリンターを見つけてください。
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