EPSONインクの種類は、カートリッジ方式やエコタンク方式、顔料や染料などさまざまです。
EPSONインクには純正インク以外にも、インクコストを抑えられる互換インクなど幅広い選択肢があります。しかし数多くラインナップされたなかから、ご自身に適したインクを選ぶことは容易ではありません。
そこで本記事ではEPSONのプリンターに対応したインクの種類と選び方を、早見表を使って分かりやすく解説します。
EPSONの純正インクの種類
エプソンのインクジェットプリンターは大きく分けて以下の2種類があります。
- カートリッジ方式:インクカートリッジを交換して使用
- エコタンク方式:インクボトルのインクを補充して使用
それぞれ複数のインクタイプがあるため、以下に一例を紹介します。
< カートリッジ方式のプリンター >
インクタイプ | インク型番 |
顔料4色 | リコーダー、虫めがねなど |
顔料1色・染料3色 | マグカップなど |
染料6色(カートリッジの幅が広い) | カメ、クマノミなど |
染料6色(カートリッジの幅が狭い) | サツマイモ、イチョウなど |
< エコタンク方式のプリンター >
インクタイプ | インク型番 |
顔料1色・染料4色 | ケンダマ+タケトンボなど |
顔料1色・染料3色 | クツ+ハサミなど |
顔料4色 | IT08 |
顔料1色 | ヤドカリ、クツ |
染料4色 | タケトンボ、ハサミ |
EPSONのインクは顔料・染料で型番が変わる
EPSONではプリンター型番から、顔料インクか染料インクかを識別可能です。
- すべて顔料インクの場合、プリンター型番が「PX-」から始まる
- すべて染料インクの場合、プリンター型番が「EP-」や「PM-」から始まる
- 黒だけ顔料インク、その他が染料インクの場合、プリンター型番が「EW-」から始まる
プリンターの型番が分かれば、どのようなインクが使われているのかが分かります。
染料と顔料の詳細については、こちらの記事をご覧ください。
EPSONのインクカートリッジタイプの形状の種類
エプソンの純正インクカートリッジには「一体型」と「独立型」の2種類があります。
それぞれの特徴を紹介します。
一体型
一体型は、ヘッドとインクタンクが1つになっているタイプのカートリッジです。カートリッジを交換すればヘッドも新しくなるため、目詰まりなどを起こした場合でもインクを買い替えれば解決します。
独立型のカートリッジを採用しているプリンターと比較して、一体型はプリンターの本体価格が安い傾向にあります。
ただし複数の色が1つにまとめられているため、インク残量が1色でもなくなると、すべて交換が必要です。使う色に偏りがある場合は、独立型よりもランニングコストがかかってしまいます。
一体型の詳細はこちらの記事で解説しています。
独立型
独立型はカートリッジが1つずつ独立しており、EPSONの多くのプリンターで採用されています。一体型と違い少なくなったインクのみ交換できるため、他のインクが無駄になりません。
しかし、ヘッドとインクタンクが別々なため、目詰まりを起こした場合は以下の対応が必要です。
- 洗浄液で直す
- 買い替える
- 修理する
自分で修理を行う場合、プリンターへの知識が浅いと故障するリスクもあるため注意しましょう。
さらに印刷のたびにヘッドが消耗するため、寿命が来たらヘッドの交換か買い替えが必要です。ヘッドの寿命の目安は、A4用紙に5%の印刷で1万枚のプリントです。
独立型についてはこちらの記事もあわせてご覧ください。
EPSON純正インクの早見表
EPSONの純正インクの一覧を「カートリッジ式」と「エコタンク式」に分けて紹介します。
「IC6CL80L」のように型番の末尾にLがついている場合、「IC6CL80」の大容量パックであることを表しています。
EPSONのインクや容量の違いについては、こちらの記事で解説しています。
カートリッジ方式のプリンターの早見表
プリンター | インク型番 | インクタイプ |
EP-982A3 | IC6CL80(6色パック)、IC6CL80M(ブラックのみ増量パック)、IC6CL80L(大容量6色パック) | 6色染料インク、独立型、カートリッジ式 |
EP-885AW/AB/AR | KAM-6CL(6色パック)、KAM-6CL-M(ブラックのみ増量パック)、KAM-6CL-L(大容量6色パック) | 6色染料インク、独立型、カートリッジ式 |
EP-815A | SAT-6CL(6色パック) | 6色染料インク、独立型、カートリッジ式 |
EW-052A | MUG-4CL(4色パック) | 4色(3色染料インク、顔料インク1色)、独立型、カートリッジ式 |
EP-50V | SOR-6CL(6色パック) | 6色染料インク、独立型、カートリッジ式 |
EP-315 | IC6CL70(6色パック)、IC6CL70M(ブラックのみ増量パック)、IC6CL70L(大容量6色パック) | 6色染料インク、独立型、カートリッジ式 |
PF-71 | ICCL81(4色一体タイプ) | 4色染料インク、一体型インク |
エコタンク方式のプリンターの早見表
プリンター | インク型番 | インクタイプ |
EW-M754TW/TB | KETA-5CL(5色パック)、TAK-4CL(4色パック) | 5色(染料インク4色、顔料インク1色)、ボトルタイプ |
EW-M873T | TOB-PB(黒)、TOB-MB(黒)、TO-C(青)、TOB-M(赤)、TOB-Y(黄)、TOB-GY(灰) | 6色(染料インク5色、顔料インク1色)、ボトルタイプ |
EP-M553T | TAK-4CL(4色パック) | 4色(染料インク)、ボトルタイプ |
PX-M6712FT/PX-M6711FT | IT08KA(黒)、IT08CA(青)、IT08MA(赤)、IT08YA(黄) | 4色(顔料インク)、ボトルタイプ |
EW-M674FT、EW-M634T | YAD-BK(黒)、HAR-C(青)、HAR-M(赤)、HAR-Y(黄) | 4色(染料インク3色、顔料インク1色)、ボトルタイプ |
EPSON対応の非純正インクの種類
非純正インクとはプリンターメーカーとは別の会社が製造し、純正インクと互換性のあるインクを指します。
EPSONのプリンターに対応した非純正インクは以下の3種類のタイプがあるため、それぞれ解説します。
互換カートリッジ
互換インクとは「汎用インク」とも呼ばれる、プリンターメーカーとは別のメーカーが製造しているインクのことです。
純正インクと互換性があり、型番に対応していれば通常の印刷に使用できます。純正インクよりも価格が安く、ランニングコストを抑えられます。
互換インクのカートリッジ本体やICチップは、すべて互換インクを製造したメーカーで新しく作られたものです。
互換カートリッジは純正インクと同様にインクが充填されているので、プリンターにセットするだけで使用できます。1回使い切りタイプのため、インクが切れたあとはカートリッジごと処分し新品へ交換しなければなりません。
注意点は、互換インクはメーカーによって品質にばらつきが出やすいことです。あまりに安価な商品は、カートリッジの変形、ICチップの読み取り不良などのトラブルが発生することもあります。互換インク購入前には口コミ評判、保証などを確認しておきましょう。
参考として、EP-712A対応インクのSAT-6CL (サツマイモ)の純正インクと互換インクの価格差は以下です。
純正インク | 6,050円 |
互換インク(ベルカラーの場合) | 2,880円 |
※2023年11月現在
互換インクは純正品と比べて半額以下で購入できます。
純正インクと互換インクの違いについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
リサイクルインクカートリッジ
リサイクルインクカートリッジは使用済みの純正品を回収し、ICチップの付け替えやインクを再充填したカートリッジのことで、「再生インク」とも呼ばれています。
使用済みの純正品をリサイクルしているため、プリンターとの相性がよいことが特徴です。
回収にコストがかかることから、あまり低価格では販売されていませんが、品質が高い傾向にあります。
リサイクルインクの詳細は「環境に優しいインクのお話|リサイクルインクと詰め替えインクについて」で解説しています。
詰め替えインク
詰め替えインクは、純正品や詰め替え対応のインクカートリッジの中に、自分でインクを補充して使用するタイプの製品です。
製品によっては、詰め替え時にリセッターなどの専用ツールが必要な場合もあります。
純正品と比べて容量が多く、大幅なコストダウンが見込めます。また同じカートリッジを使い続けることで、ごみの削減も可能です。
しかし、インクを補充するときに漏れてしまったり、詰め替え回数に限度があったりすることに注意しましょう。
ベルカラーが販売している「KAM-6CL」の詰め替えインクと純正インクの比較表は以下です。
インク | 1色あたりの容量 | 価格 |
純正インク | 11.6ml | 4,440円 |
ベルカラーの詰め替えインク
(詰め替えカートリッジ+ICチップリセッター+インクボトル) |
30ml | 9,280円 |
※2023年11月現在
※ベルカラー調べ
30mlの詰め替えインクでは約2.6個分のインク容量が入っており、2,264円ほどのランニングコストを抑えられます。
また使用済み純正インクカートリッジにボトルインクを詰め替える場合は、KAM対応のICチップリセッターと詰め替えインクがセットになった商品もあります。
使用済み純正カートリッジはお客様で用意していただく必要がありますが、セット価格が7,680円のため、よりランニングコストを抑えることが可能です。※2023年11月時点
詰め替えインクについてはこちらの記事もあわせてご覧ください。
純正インクと互換インクで迷ったときの選び方
純正インクと互換インクで迷った場合「どのようなものを印刷したいか」で決めましょう。
文字の印刷がメインで印刷物の色の鮮度にこだわりがない場合は、互換インクがおすすめです。
写真や画像を長期間きれいな状態で保存したいときや、インクの鮮度にこだわりたい方は純正インクを検討しましょう。
純正インク
写真をきれいに印刷して長期間保存したいなど、印刷物にこだわりたい方は純正インクがおすすめです。
とくにEPSONの場合、「つよインク」はアルバム保存なら200~300年色褪せないとされています。
互換インク
ランニングコストを抑えたい場合は、純正インクと比べてお得に購入できる互換インクがおすすめです。
インクの品質は製品によって異なるため注意が必要ですが、日常的な文字の印刷がメインの場合、大きな差はありません。
ただし、互換インクによってプリンターが故障したとき、修理費用が自己負担になるケースがあります。
メーカーによって保障の有無や内容が異なるため、事前にしっかりと確認することが大切です。
EPSON純正インクにない種類がベルカラーにはある
ベルカラーでは、エプソンの純正インクにはないラインナップの互換インクを取り扱っています。
たとえば、EPSONの人気プリンター「EW-052A」の純正インクのブラックは顔料インクですが、ベルカラーでは全色染料インクの商品をご用意しています。染料インクは顔料インクと違い目詰まりが起きにくく、細かな色の表現を得意としているため、写真印刷などにもおすすめです。
EW-052Aのプリンターで顔料の互換インクを使用したいときには、ベルカラーのMUG詰め替えカートリッジ(インク未充填)と、エプソン用の顔料ブラックの詰め替えインクを購入し充填するといった柔軟な使い方が可能です。
EPSONの互換インクならベルカラーがおすすめ
EPSONのインクは大きく「カートリッジ方式」と「エコタンク方式」に分けられ、プリンター型番だけでどんなタイプのインクが使われているか判別できます。
非純正インクは、EPSONの純正インクと比較して価格が安いため、ランニングコストを抑えたい方におすすめです。
ベルカラーの製品には交換返金保証・初回あんしん保証・プリンター本体保証という「トリプル保証」がついており、互換インクが初めての方にも安心してご利用いただけます。
EPSONプリンターに対応した幅広い型番のインクを取り扱っているため、ぜひ一度ベルカラー公式サイトをご覧ください。
\ ベルカラーは互換インクの専門店です/