プリンターインクはなぜ高いのか?理由やインクコストを抑える方法を紹介

インクについて

プリンターインクはなぜ高いのか疑問に感じている方もいるのではないでしょうか?

インクよってはプリンター本体に近い価格に設定されており、数回交換しただけでプリンターの本体価格を上回ってしまうこともあります。

プリンターインクが高い理由は、インクの品質だけでなくプリンターメーカーのビジネスモデルも関係しています。

本記事ではプリンターインクが高い原因やインク代を安く抑える方法を紹介するため、ぜひ参考にしてください。

プリンターインクが高い原因は「インク商法」が関係している

純正インクは高品質であり、プリンター故障時の保証もつくため価格が高いのも当然です。一方で「それにしても高すぎる」という声もよく聞きます。

プリンターインクが高い理由は、プリンターメーカーが「二部価格制」や「リカーリングビジネス」と呼ばれるビジネスモデルを採用しているためです。

企業が商品の利益を「本体費用」と「消耗品や追加サービスにかかる費用」の2つに分けて、後者から長期的に収益を得るビジネスモデルで、ゲーム機本体とソフト、カミソリ本体と替え刃といった商品に使用されています。

プリンターインク業界では、プリンター本体を安く、消耗品であるインクを高くすることで、本体の開発費用や広告費を回収し利益を上げていくため、俗に「インク商法」ともいわれています。

近年は1万円未満で購入できるプリンターもありますが、その分インクが高額になっており、2~3回インク交換をすると、プリンターの本体価格を超えてしまうケースもあります。

たとえばキヤノンの「PIXUS TS203」の本体価格とインク価格は次の通りです。

<PIXUS TS203の本体価格とインク価格>

本体価格 BC-346(C/M/Y) BC-345(BK)
価格 4,950円 2,330円 2,080円

プリンター本体価格が4,950円であるのに対し、インク価格は全色合計4,410円とほぼ同価格に設定されています。

互換インクが純正インクと比べて安い理由

「互換インク」とは、プリンターメーカー以外の企業が製造している、純正インクと互換性のあるインクのことです。

互換インクメーカーはプリンターを開発していない分費用が抑えられるため、純正インクと比べて安い価格でインクを販売しています。

純正インクと互換インクの価格を比較すると、以下のように純正インクが高価であることがわかります。

<純正インクと互換インクの比較結果>

MUG-4CL LC3117-4PK BCI-380/381XL
純正インク価格 3,752円 5,346円 6,210円
互換インク価格

※ベルカラーの場合

1,340円 4,070円 2,580円

※2023年3月現在

プリンターは純正インクしか使用できないわけではない

プリンターメーカーは純正インクの使用を推奨していますが、プリンターインクは純正しか使用できないということはありません。高品質の互換インクメーカーも多く存在し、問題なく印刷ができます。

しかし、ユーザーが互換インクを使用するとプリンターメーカーのビジネスモデルが崩れてしまいます。そのため、一時は純正インク以外を使用できないようにするプリンターメーカーもありました。

2021年には、互換インクを使用できないようにプリンターの設計変更をした「ブラザー工業」に対し、互換インクを販売する「エレコム」が訴訟を起こし、東京地裁は「互換品を認識しない設計」が独占禁止法違反にあたると認めています。

参照元:朝日新聞DEGITAL「インク互換品、使用不可の設計「違法」 ブラザーに賠償命令」

互換インクは世界中で広く愛用されており、純正インクしか使用してはいけないということはありません。

プリンターのインク代を安く抑える方法

本章ではプリンターのインク代を安く抑える方法を3つ解説します。すでにプリンターを持っている方と、これからプリンターを購入する方に向けた内容になっておりますので、ご自身にあう方法をお試しください。

互換インクを使う

互換インクは純正インクと比較して安く販売されているため、インク代を抑えられます。

ただし、あまりに安価すぎるものは品質が悪く、トラブルを引き起こす可能性もあるため注意しましょう。

一般的に価格が純正インクの1/2〜1/3程度の互換インクの場合、純正インクに近い品質を期待できます。

互換インクを選ぶ際には、価格だけではなく、下記のポイントを確認することも重要です。

  • 互換インクメーカーの保証の有無
  • 互換インクメーカーや商品に対する口コミ評価
  • 使用しているプリンターが互換インクに対応しているか
  • 互換インクの型番

互換インクを使用したことがない方の中には、「プリンターは純正インクを使わないと故障するのでは?」と不安に感じる方もいるでしょう。

互換インクを使っても問題ないか気になる方は「互換インクは大丈夫か?純正インクとの違いを解説!」もあわせてご覧ください。

プリンターの印刷設定を変更する

明度や濃度、モノクロ印刷設定など、プリンターの印刷設定を変更することで、インクの消費量を減らすことができ、インク代を安く抑えられます。

たとえば、印刷物の品質を高めるための印刷設定を「標準」から「高品質」に変更した場合、使用されるインクの量が多くなってしまいます。

他にもカラーのような複数の色のインクを使用する印刷設定や、印刷物の色の明度を高くするような色補正の設定をすると、多くのインクが消費されてしまうため注意しましょう。

下記にプリンターのインクの消費量が高くなってしまう印刷設定の項目一覧を記載するので、ご自身のプリンターの印刷設定が該当していないか確認してみてください。

<インクの消費量が高くなってしまう印刷設定>

  • 印刷品質:高品質
  • カラー印刷:カラー
  • 色補正(濃度):濃い

コストパフォーマンスに優れたプリンターを選ぶ

プリンターの中にはコストパフォーマンスに優れたものもあります。

「品質よりもできるだけインク代を安く抑えたい」という方は、以下の3つの特徴があるプリンターを選ぶことをおすすめします。

独立型インクカートリッジ搭載

独立型インクカートリッジを搭載しているプリンターは、なくなった色のインクのみを交換すればよいためインク代を節約できます。

一体型インクカートリッジの場合、どれか一色でもインクがなくなった際にカートリッジを丸ごと交換する「一体型インクカートリッジ」と比べて、インク代を抑えられることがメリットです。

独立型はプリンター本体にプリントヘッドが搭載されているため、カートリッジの本体価格も安い傾向にあります。

独立型インクカートリッジの特徴やメリットなどについては「プリンターは独立型インクが安い?メリットとデメリットを解説」の記事で詳しく解説しています。

大容量タンクを搭載

大容量タンクを搭載しているプリンターは、カートリッジ式のプリンターと比較して印刷コストが低いためインク代を節約できます。

エプソンのインクタンク式プリンター「 EW-M754TW」とカートリッジ式プリンター「EP-885AW」の印刷コストを比較してみましょう。

EW-M754TW EP-885AW
A4カラー文書インクコスト 約3.0円 約13.2円
L判写真インク用紙合計コスト 約10.0円 約23.2円

参考:エプソン

大容量タンクを搭載しているプリンターによっては、カートリッジ式のプリンターの半分以下のコストで印刷可能です。

詳しくは「インクタンク式のプリンターとは?メリット・デメリットを解説」の記事で解説していますのであわせてご確認ください

互換インクに対応

互換インクは純正インクに匹敵するレベルの品質で印刷できインク代も安価です。そのため、品質とコストパフォーマンスの両方を重視したい方に最適なインクといえます。

ただしプリンターによっては互換インクに対応しておらず、純正インクのみ使用可能な機種もあるためご注意ください。

プリンターを選ぶ際には、互換インクに対応しているかを忘れずに確認しましょう。

インク代を安く抑えるためのプリンター選びについては「インクコストを抑えるためのプリンターの選び方を詳しく解説」にて詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

プリンターのインク代は安く抑えられる

プリンターインクが高い理由は、純正品の品質の高さやメーカー独自のビジネスモデルが関係しています。

プリンターの印刷設定を変える、コストパフォーマンスのよいプリンターを選ぶといった方法を実践することでインクの使用量を抑えられ、インク代の節約につながります。

インク自体の価格を抑えたい場合には、純正品と比べて安価な「互換インク」がおすすめです。

ベルカラーではさまざまなプリンターに対応する互換インクを取り揃えておりますので、ぜひ一度ご検討くださいね。

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