詰め替えインクの購入を検討している場合、純正インクとの相違点を知りたい方もいるでしょう。詰め替えインクと純正インクの大きな違いは品質や交換の手間、コスト面にあります。
本記事では、詰め替えインクと純正インクの違いの詳細に加え、詰め替えインクに対応しているプリンターメーカーを比較して解説します。詰め替えインクに対応したプリンターの選び方も紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。
詰め替えインクと純正インクの違いを比較
詰め替えインクと純正インクを、品質・交換の手間・コストの観点から比較した結果は以下の通りです。
詰め替えインク | 純正インク | |
品質 | ○ | ◎ |
交換の手間 | × | ○ |
コスト | ◎ | × |
最大の違いは、詰め替えインクはコストが圧倒的に安く、純正インクは品質が安心という点です。それぞれの相違点を詳しく解説します。
品質はほぼ互角だが純正優位
純正インクは、プリンターメーカーがそれぞれのプリンターに最適になるよう研究を重ねて製造しているため高品質です。
純正インクと互換性のある詰め替えインクも、印刷直後は印刷物を比較した際に仕上がりの違いがわからないくらい、純正インクと同等品質の商品が販売されています。
しかし、長期的には純正品と比較して色が劣化しやすい傾向にあります。
そのため、品質はほぼ互角ではありますが、純正インクに軍配が上がります。
詰め替えインクは交換の手間が多い
インクを交換する作業は、純正インクと比較して詰め替えインクの方が手間が多くかかります。
純正インクはカートリッジを丸ごと差し替えるだけで作業が完了するので、簡単に交換できます。
一方で詰め替えインクは、詰め替え用のカートリッジや純正カートリッジにインクを詰める工程が必要です。
詰め替えインクの中には、交換が簡単になるように工夫された商品も存在しますが、純正インクと比較するとやはり工数が多くかかります。
コストは圧倒的に詰め替えインクが安い
純正インクは必ずカートリッジごと買い換える必要がありますが、詰め替えインクはインクのみを購入(キヤノンの場合)して使用できるケースもあるためコストが安くなります。
キヤノン「PIXUS XK500」用の6色セットの価格を比較してみましょう。
メーカー公式サイトや家電量販店 | ベルカラーの詰め替えインク |
4,120円 | 2,280円 |
※2023年8月現在
ベルカラーの詰め替えインクはメーカー公式サイトや家電量販店のほぼ半額です。
ただし、使用済みの純正カートリッジへインクを詰め替える場合、「ICチップリセッター」が必要になる場合があります。ICチップリセッターとは、ICチップに書き込まれているインク残量の情報を満タン表示に書き換えるために使用する機器のことです。
エプソンとブラザーの使用済み純正カートリッジを再使用する場合はICチップのリセットが必須です。キャノンの場合は、ICチップリセッターを使用しなくても使用済み純正カートリッジを再使用できますが、インク残量を表示するためにはICチップリセッターが必要となります。
ICチップリセッターは3,000〜5,000円程度で入手でき、一度購入すれば繰り返し使用が可能です。ただし、使用回数は上限が定められているタイプや無制限のタイプなど型番によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
詰め替えインクの具体的な評判が気になる方は、「【詰め替えインクの評判】ベルカラーはおすすめ?レビューや商品をご紹介」の記事もご参照ください。
詰め替えインクが使えるプリンターメーカーを比較
本章では詰め替えインクが使用できるキヤノン、エプソン、ブラザー各社の特徴を比較します。ベルカラーの詰め替えインクを使用した場合の容量の目安や、詰め替えやすさも解説するため、購入前に把握しておきましょう。
比較結果の一覧は以下の通りです。
キヤノン | エプソン | ブラザー | |
特徴 | 文字も写真も得意 | 写真印刷がきれい | FAXやA3印刷対応あり |
詰め替え可能な回数
(純正のインク量換算) |
○ | ○ | ◎ |
詰め替えやすさ | ◎ | ○ | ○ |
色数の多さ | ◎ | ◎ | ○ |
故障時の対応
※互換インクを使用した場合 |
○ | ○ | △ |
メーカーごとに特徴があるのがわかります。比較結果の詳細を、それぞれのメーカーに分けてご紹介します。
キヤノンは文字も写真も得意な万能タイプ
キヤノンは大量印刷向け、写真印刷向けなど用途にあわせたプリンターが豊富です。
使用済み純正カートリッジに詰め替えてインクを充填して使用する際は、カートリッジ内のスポンジがどうしても劣化していく傾向にあります。そのため、何度か詰め替えた場合は純正カートリッジの買い替えが必要です。
<詰め替え可能な回数(純正のインク量換算)>
ベルカラー詰め替えインク キヤノン BCI-371/370シリーズの場合
カラー |
詰め替え可能な回数 |
顔料ブラック 50ml | 約3回 |
染料カラー 30ml | 約5回 |
<詰め替えやすさ(例:BCI-370の場合)>
使用済み純正カートリッジに詰め替える場合はICチップリセッターでのリセットと、インクの補充が必要です。
ICチップリセットの手順 | インクの補充手順 |
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ベルカラーの詰め替えカートリッジを使用して詰め替える場合の、初回と2回目以降の手順は以下の通りです。
1回目のインク補充手順 | 2回目以降のインク補充手順 |
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使用済みの純正インクカートリッジ、ベルカラーの詰め替えカートリッジを使用して詰め替える場合ともに、順序通りに進めていけば難易度は高くありません。
<色数>
4色・5色・6色
<故障時の対応>
キヤノンは、純正品以外のインクを使用した場合の不具合対応はプリンター本体の保証期間内であっても有償です。
ベルカラーのスマートカートリッジは2回目以降の詰め替えが簡単
ベルカラーではキヤノンの一部の機種向けに「スマートカートリッジ」という便利な商品をご用意しています。
<ベルカラーのスマートカートリッジ(BC340/341 BC-360/361対応)>
スマートカートリッジとは、純正カートリッジをケースとして使用するタイプの詰め替えインクです。初回のみ純正カートリッジのふたをカッターで開封する工程が必要ですが、2回目以降は中身のスマートカートリッジを新しいものに交換するだけで簡単に使用できます。
スマートカートリッジを使用すれば、詰め替えインクのデメリットであるインクをカートリッジに注入する作業が不要になります。キヤノンのプリンターが気になる方は、ぜひスマートカートリッジの利用もご検討ください。
エプソンは写真がきれいだが詰め替えできない機種も多い
エプソンのプリンターは写真印刷が得意で、表現できる色の幅が広いことが特徴です。
プリンターインクは大容量インクで低コストが特徴のエコタンク方式と、多機能バランス型のカートリッジ方式の2種類があります。
機種によって詰め替え方式が異なり、カートリッジの仕様も複雑なため、エプソンのプリンターにはインクを詰め替えできない機種も存在します。詰め替えインクの使用を検討している場合は、事前に対応機種をご確認ください。
<詰め替え可能な回数(純正のインク量換算)>
エコタンク型に対応する「ケンダマ ・タケトンボ KETA-5CLシリーズ 100ml」の場合、純正のインク量換算で約8.3回(純正大容量ボトルに対し約2.2回)の詰め替えが可能です。
カートリッジ型対応の「IC6CL50シリーズ 各30ml」の場合は、純正のインク量換算で約2回分の詰め替えができます。
<詰め替えやすさ(例:IB06の場合)>
使用済み純正カートリッジに詰め替える場合、ICチップリセッターを使用したリセットとインク補充が必要です。
ICチップリセットの手順 | インクの補充手順 |
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ベルカラー詰め替えカートリッジを使用して詰め替える場合の、初回と2回目以降の手順は以下の通りです。
1回目のインク補充手順 | 2回目以降のインク補充手順 |
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手順数が少なく比較的簡単に詰め替えられます。
<色数>
4色・6色
<故障時の対応>
エプソンは、純正品以外のインクを使用した場合の不具合対応はプリンター本体の保証期間内であっても有償です。
ブラザーは詰め替え可能回数が多く低コスト
ブラザーのプリンターは、ファクスやA3印刷対応など、ビジネス利用にもおすすめの機種があります。純正インクカートリッジ内にスポンジが使用されていないため劣化しにくく、ICチップや容器の破損がない限り、繰り返し詰め替えての使用が可能です。
そのためブラザーは、詰め替えインクを使用する場合は最も節約効果の大きいメーカーといえます。
<詰め替え可能な回数(純正のインク量換算)>
「ブラザー用詰め替えインク LC211 100ml」の場合、ブラックは約7回、その他カラーは約15回分の詰め替えが可能です。
<詰め替えやすさ(例:LC211の場合)>
使用済み純正カートリッジに詰め替える際はは、ICチップの残量リセットと、シリンジ(注射器)を使用したインクの補充を行います。
ICチップリセット手順 | インク補充手順 |
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ベルカラーの詰め替えカートリッジを使用して詰め替える場合の、インク補充手順とインク残量表示のリセット方法は次の通りです。
インク補充手順 | インク残量表示のリセット方法 |
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ブラザーの詰め替えインクも順番に行うことで簡単に補充できます。
<色数>
4色
<故障時の対応>
ブラザーは、純正品以外のインクを使用した場合の不具合対応はプリンター本体の保証期間内であっても有償です。さらに故障原因の判定調査に要した実費を請求される可能性がある点が、他メーカーと異なります。
詰め替えインクが使えるおすすめプリンターメーカーの選び方
詰め替えインクが使用できるプリンターはメーカーや機種によって特徴が異なります。選ぶ際には、仕事用、写真印刷メイン、多機能の万能タイプなどご自身の用途にあわせて絞っていくとスムーズです。
詰め替えインクを使用してコストを抑えたい場合は、購入したいプリンターに対応した詰め替えインクが販売されているかをあらかじめ確認しておきましょう。詰め替えインクを継続的に使用するのであれば、インクの詰め替え作業のしやすさも検討材料のひとつです。
さらに、使用中にトラブルが発生してしまった場合の保証も重要なポイントです。純正品以外のインクを使用した場合は、メーカー保証が有償になる可能性があります。万が一に備えて、プリンターインクなど消耗品を選ぶ際は製造メーカーの保証が付いている商品を選択すると安心です。
ベルカラーには交換返金保証、初回あんしん保証、プリンター本体保証の「トリプル保証」制度があるため、詰め替えインクをはじめて利用する方にもおすすめです。商品の不具合や満足いただけなかった場合、またベルカラー製品が原因でメーカー保証期間内のプリンターが故障した場合などの修理費用の保証もございます。
ベルカラーの保証の詳細は「トリプル保証」をご覧ください。
詰め替えインクは純正より手間がかかるが、節約効果は大きくコスト重視の方におすすめ
詰め替えインクは、純正インクと比較すると詰め替えの手間はかかります。しかし、節約効果が大きくコストが気になる方にはおすすめの商品です。
詰め替えインクが使用できるプリンターメーカーを比較すると、詰め替えやすさや色数などに違いがあります。プリンターメーカーによって特徴が異なるため、用途に適した機能のモデルを選びましょう。
また、詰め替えインクを使用する際には万が一に備えて保証を確認しておくことも重要です。保証付きの詰め替えインクを使用したい方はぜひベルカラーの商品をご検討ください。
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