インクジェットプリンターを探していて、キヤノン(Canon)プリンター用インクの特徴が気になる方もいらっしゃるでしょう。
本記事ではキヤノン純正インクの特徴をはじめ、種類や選び方、他メーカーとのコスト比較などを解説します。コストを抑えられるキヤノン用互換インクもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
キヤノン純正インクの特徴5つ
カメラの製造からスタートしたキヤノンは、インクジェットプリンターに高画質を追求し、鮮明でクリアな印刷技術を実現しています。キヤノンのインクジェットプリンターは、写真も文書もバランスよく使いたい方におすすめです。
キヤノンが製造している純正プリンターインクの特徴を、以下5つの観点で解説します。
- 仕上がり
- 色数
- 形状
- 型番
- コスト
【仕上がり】高画質で写真も文字もきれい
キヤノンのインクジェットプリンターは、以下2種類のインクを併用したモデルが多く存在します。
- 染料インク:発色がよく写真印刷に向いている
- 顔料インク:にじまず鮮明で文字印刷に強い
インクの使い分けにより、写真も文書もきれいに仕上がることが特徴です。
また、キヤノンはインクを紙に定着させる「ヘッド」と呼ばれるパーツにもこだわっています。このヘッドは高い技術力によって、インクをより高画質に印刷することが可能です。
染料インクと顔料インクの違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
【色数】主に4色・5色・6色
プリンターの機種によってインクの色数は決まっており、キヤノンのプリンターは主に、4色・5色・6色のいずれかを採用しています。
6色の場合は、基本の「シアン・マゼンタ・イエロー・染料ブラック」のほかに「グレー・顔料ブラック」がセットになっています。なかには、グレーの代わりに「フォトブルー」が入ったプレミアム6色モデルもあり、写真印刷をメインで検討している方にはおすすめです。
4色や5色モデルの場合も、一部機種をのぞいて染料カラーインクと顔料ブラックインクが併用されています。色数が少なくても、高品質な印刷が可能です。
その他一部の機種では8色や12色など、6色より多くのインクを採用しているケースもあります。
【形状】ほとんどが独立カートリッジで減った色だけ交換可能
キヤノンのインクジェットプリンターは、多くの機種が「独立型」のインクカートリッジを採用しています。独立型は各色のカートリッジが独立しているため、減った色のカートリッジのみ交換できます。
対して、「一体型」のカートリッジは何色かのインクが1つのカートリッジにまとめられており、一色でもなくなると他の色が残っていても丸ごと交換が必要です。
カートリッジの形状については、以下の記事もあわせてご覧ください。
【型番】アルファベットと数字の組み合わせ
キヤノンのプリンターインクの型番は、「アルファベットと数字の組み合わせ」で構成されています。似ている型番が多いため、選ぶときは注意が必要です。
型番の見方は以下のとおりです。
▼例:6色ハイブリッド「BCI-381/380」インク型番の見方
- BCI-380:顔料ブラック(PGBK)用の型番
- BCI-381:染料カラー(BK/C/M/Y/GY)用の型番
※大容量サイズは末尾に「XL」、小容量は「s」が付く
参照元:キヤノンオンラインショップ「BCI-381/380シリーズ」
ブラックは顔料と染料の両方に存在する場合があるため、間違えないようお気をつけください。
【コスト】印刷コストは他社より安い傾向
6色インクを採用したキヤノンとエプソンのプリンターについて、印刷コストを比較しました。
▼キヤノン・エプソン 6色インクの印刷コスト比較
プリンター | インク型番 | 印刷コスト
(L版・写真用紙) |
印刷コスト
(A4カラー) |
キヤノン PIXUS TS8630 |
BCI-331/330
(大容量) |
約22.9円 | 約12.7円 |
エプソン EP-885AW/AB/AR |
カメ(KAM・増量) | 約24.8円 | 約13.9円 |
※2023年12月現在
キヤノンがL版・写真用紙で約2円、A4カラーで約1円安いという結果でした。キヤノンの方がコストパフォーマンスがよいといえます。
キヤノンのプリンターには互換インクもおすすめ
互換インクとは、プリンターメーカー以外が製造しているインクです。純正インクと互換性があり、対応する型番の互換インクを選べば印刷に使用できます。
商品によっては純正品の1/2~1/3の価格で入手できるため、インク代を抑えることが可能です。互換インクの特徴やコストについて、詳しく解説します。
純正インクと互換インクの違い
純正インクと互換インクの違いを、以下2つの観点で説明します。
- 品質
- 保証
品質:純正優位だが商品によってはほぼ同等
純正インクは、プリンターメーカーが各プリンター用に開発しており高品質です。
互換インクも、品質にこだわって製造しているメーカーの商品は純正品とほぼ同等の品質です。ただし、写真など印刷物によっては徐々に退色することがあり、純正品と比較すると劣る面があります。
保証:万が一に備えて保証を要確認
純正品以外のインクが原因でプリンターが故障したとき、プリンターメーカーの保証期間内であっても修理は有償となってしまいます。
互換インクは、メーカーによって保証の有無が異なるため、購入前に詳細を確認しておきましょう。
純正インクと互換インクの違いの詳細はこちらの記事で解説しています。
キヤノン純正は値上げ、価格は互換インクに軍配
互換インクの最大のメリットは、純正品より価格が安いことです。
下表はキヤノン純正インク型番で料金を比較した結果です。
▼キヤノン用プリンターインク 価格の比較結果
インク型番 | 純正品 | ベルカラーの互換品 |
BCI-381/380 | 6,210円 (標準容量5色セット) |
2,580円 (大容量5色セット) |
BCI-331/330 | 8,140円 (標準容量6色セット) |
4,250円 (大容量6色セット) |
※2023年12月現在
※ベルカラー互換品は取扱いが大容量のみ
互換インクは純正の1/2〜1/3の価格であることが分かります。2023年に入ってからキヤノン純正インクの値上げがありました。消耗品にかかるコストはじわじわと上がっており、少しでもインク代を抑えるには互換インクがおすすめです。
キヤノンのプリンター用インクの選び方
キヤノン用のプリンターインクの選び方を3つご紹介します。
- 色数と形状
- インク型番
- 互換インク
色数とカートリッジの一体型・独立型
写真などカラー印刷メインの場合は、5色や6色のインクが使用できるプリンターがおすすめです。
一方で、「文書中心のため色の数は少なくてよい」とお考えの方も、カートリッジの形状は考慮しましょう。キヤノンの4色インクジェットプリンターは、多くの場合個別交換ができないカートリッジ一体型です。コスト面などが気になる方は、独立型カートリッジを採用したプリンターがよいでしょう。
プリンターに対応したインク型番
プリンターごとに使用できるインクの型番は決まっています。プリンターに対応したインク型番を選びましょう。
なお一部の機種では、同じ型番の中にインク量が異なる「大容量タイプ」「小容量タイプ」が販売されています。使用頻度を考慮して選択すれば、インクを無駄なく使い切ることができます。
ランニングコストを抑えるなら互換インク
インク代にかかるコストを抑えたいなら、互換インクがおすすめです。互換インクも純正品と同様に、使用するプリンターに対応したインク型番を選択しましょう。
ベルカラーのキヤノン用互換インクは、以下のように複数のタイプをご用意しています(型番によってはご用意がない場合もあります)。使用頻度や用途に合わせて、適した互換インクをお探しください。
▼互換インクカートリッジ
<ベルカラーの互換インクカートリッジ(BCI-370XL・BCI-371XL対応)>
互換インクカートリッジは、カートリッジにあらかじめインクが補充されており、プリンターにセットして使用する商品です。インクを使い切った際にはカートリッジごと交換します。
純正品と置き換えてランニングコストを下げたい方におすすめです。
▼詰め替えインク
<ベルカラーの詰め替えインク(30ml 5色セット)>
詰め替えインクは詰め替え用のインクがボトルに入った商品です。使用済み純正インクカートリッジやベルカラーの詰め替えカートリッジに詰め替えて(※)使用します。
大量に印刷することが多く、インク代を安く抑えたい方に適しています。
詰め替えインクの詳細はこちらの記事をご覧ください。
※使用済み純正カートリッジへインクを補充する場合、インク残量を表示して使用するためにはICチップリセッターが必要です
▼スマートカートリッジ(スマートカートリッジの対象機種のみ)
<ベルカラーのスマートカートリッジ(BC-340/341・BC-360/361対応)>
スマートカートリッジは初回のみ使用済み純正カートリッジのふたを開ける加工をして、純正カートリッジの中身を詰め替えて使用する商品です。2回目以降は中身を新しいスマートカートリッジへ交換するだけなので、簡単にインク交換ができます。
スマートカートリッジは使用できる機種が限られますが、2回目以降の詰め替えを手軽に行い、コストも抑えたい方に最適です。
プリンターを選ぶときはキヤノンインクの特徴をチェックしよう
キヤノンのインクジェットプリンター用インクは高画質に印刷ができて、写真も文書もバランスよく利用したい方におすすめです。
印刷コストも他メーカーと比較すると良心的です。プリンターによって使用できるインク型番はあらかじめ決まっているので、インクの特徴を把握した上でプリンターを選びましょう。
互換インクを使用すれば、インク代のランニングコストをより抑えることができます。気になるプリンターに対応したインク型番があるか、ぜひベルカラー公式サイトで検索してみてください。
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